トラック運送業に必要な「運行管理者試験【貨物】」対策、貨物自動車運送事業法より「運行管理者の業務」と「事業者(会社)業務」との違いについてまとめました。

目次

貨物自動車運送事業法は30問中8問出題されています。その中で、「点呼」「運行管理者の業務」「事故報告」は必ず出題される傾向があります。

今回は、「運行管理者の業務」について、ポイントと過去問題で対策を検討しましょう。

運行管理者等の業務について

運行管理者の業務は、お金のかからない管理は運行管理者の業務。

 1.運行管理者の義務:運行管理者は、誠実にその業務を行わなければなりません。

 2.事業者の義務:事業者は、運行管理者に対し、運行管理者の業務を行うために必要な権限を与えなければなりません。なお、事業者は、運行管理者がその業務として行う助言を尊重しなければならず、事業用自動車の運転者その他の従業員は、運行管理者がその業務として行う指導に従わなければなりません。また、事業者は、運行管理者の業務の適確な処理および運行管理規程の遵守について、運行管理者に対する適切な指導・監督を行わなければなりません。

運行管理者の業務、事業者との比較

法令、策定に関するもの、お金のかかることは事業者の業務。

1.事業者は、事業計画に従い業務を行うに必要な員数の事業用自動車の運転者を常時選任しなければなりません。つまり、運転者の選任については事業者の業務であり、運行管理者の業務ではありません。

2.事業者は、乗務員が有効に利用することができるように、休憩に必要な施設を整備し、乗務員に睡眠を与える必要がある場合にあっては睡眠に必要な整備し、これらの施設を適切に管理し、保守しなければなりません。つまり、施設の整備や保守については事業者の業務であり運行管理者の業務ではありません。運行管理者は施設の管理のみを行います。

3.事業者は、休憩・睡眠のための時間および勤務が終了した後の休息のための時間が十分に確保されるように、国土交通大臣が告示で定める基準に従って、運転者の勤務時間・乗務時間を定め、運転者にこれらを遵守させなければなりません。つまり、運転者の勤務時間・乗務時間の設定については事業者の業務であり、運行管理者の業務ではありません。

運行管理者の業務ではないものの例⇒事業者の業務であるもの

1.事業計画に従い業務を行うに必要な員数の事業用自動車の運転者を常時選任しておくこと

2.乗務員が有効に利用することができるように、休憩に必要な施設を整備し、乗務員の睡眠を与える必要がある場合に合っては睡眠に必要な施設を整備し、これらの施設を適切に管理し、保守すること

3.国土交通大臣が告示で定める基準に従って、運転者の勤務時間・乗務時間を定め、運転者にこれらを遵守させること

4.運行管理者の職務・権限及び事業および事業用自動車の運行の安全の確保に関する業務の処理基準に関する運行管理規程を定めること

5.従業員に対し、効果的かつ適切な指導・監督を行うため、輸送の安全に関する基本的な方針の策定その他の国土交通大臣が告示で定める措置を講じること

6.特別積み合わせ貨物運送に係る事業用自動車の運行の安全を確保するための乗務員の服務についての規律を定めること

7.事業用自動車について、構造および装置ならびに運行する道路の状況、走行距離その他事業用自動車の使用の条件を考慮して、定期的に行う点検の基準を作成すること

整備管理者の業務であるもの

1.日常点検の結果に基づき、運行の可否を決定すること

2.自動車車庫を管理すること

練習問題

練習問題ー1.運行管理者の職務・権限および事業用自動車の運行の安全を確保する業務の処理基準に関する運行管理規程に定めることは運行管理者の業務である。

答え: 運行管理規程を定めることは事業者の責務です。

練習問題ー2 事業用自動車に備えられた非常用信号用具・消火器の取扱いについて、乗務員に対する適切な指導を行うことは運行管理者の業務である。

答え:  非常用信号用具・消火器の取扱い指導を行うことは運行管理者の業務です。

運行管理者の業務についてが、実務上も試験対策にも最重要項目です。必ず目を通して覚えておきましょう。過去問から問題は同じパターンです、徹底的繰り返し確認してください。次回以降過去問題を列記します。

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