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貨物自動車運送事業法関係では、30問中8問出題されます。30問中6割で合格ラインです。その中で次の3点「点呼」「運行管理者の業務」「自動車事故報告」は必ず出題されます。
今回は「自動車事故」の問題に対策を打ちましょう。8問中3問を覚えれば合格ラインに近づきます。
問題:自動車事故に関する次の記述のうち、一般貨物自動車運送事業者が自動車事故報告規則に基づき運輸支局長等に速報を要するものをすべて選びなさい。
1.事業用自動車が走行中、鉄道施設である高架端の下を通過しようとしたところ、積載していたコンテナの上部が橋桁に衝突した。この影響で、2時間にわたり本線において鉄道車両の運転を休止させた。
答えと解説:速報を要しない。
積載物の橋桁への衝突は対象外。
「3時間」以上運転を休止させた事故は国土交通大臣への報告対象であるが、2時間は報告対象にならない。
2.消防法に規定する危険物である灯油を積載した事業用のタンク車が、運搬途中の片側1車線の一般道のカーブ路においてハンドル操作を誤り、転覆し、積荷の灯油の一部がタンクから漏えいする単独事故を引き起こした。この事故で、当該自動車の運転者が軽傷を負った。
答えと解説:速報を要する。
危険物が漏えいする事故が発生した場合には、運輸支局長への速報を要する。
3.事業用自動車が高速道路を走行中、前方に渋滞により乗用車が停止していることに気づくのが遅れ、追突事故を引き起こした。この事故で、乗用車に乗車していた5人が重症を負い、当該道路の通行3時間禁止された。
答えと解説:速報を要する。
5人以上の重症者を生じた事故は速報が必要です。
4.事業用自動車が信号のない交差点を通過しようとした際、交差する右方の道路から進行してきた二輪車を避けようとして、誤って前方の歩道に乗り上げ、登校中の小学生に突っ込む事故を引き起こした。この事故で、歩道を歩いていた小学生のうち、4人が重症、5人が軽傷を負った。
答えと解説:速報を要しない。
速報を要するのは重症者5人以上、10人以上の負傷者ですので本事故には該当しません。
速報を要するものは、
2人以上の死者、5人以上の重症者、10人以上の負傷者が出た場合。
<事故の速報対象>
①自動車が転覆し、転落し、火災を起こし、又は鉄道車両等と衝突し、
若しくは接触した事故
②2人以上の死者を生じた事故
③5人以上の重傷者を生じた事故
④旅客に1人以上の重傷者を生じた事故
⑤10人以上の負傷者を生じた事故
⑥自動車に積載された危険物、火薬類、高圧ガス、核燃料物質、
放射性同位元素、毒物又は劇物、可燃物が大量漏洩した事故
⑦酒気帯び運転に伴う事故
⑧事故のない酒気帯び運転
⑨社会的影響が大きいと認める事故
速報を要する内容は、個々に決まっています、細かいですが覚えるしか方法はありません。
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