目次
運行管理テストで、「実務上の知識及び能力」は30問中「7問」出題されます。
テキストー2では、「点呼」「アルコール検知」「IT点呼」等について深堀りしましょう。
1.点呼の実施
1)運行上やむを得ない場合の点呼
①運行上やむを得ない場合の点呼とは、遠隔地で乗務が開始・終了するため、乗務前点呼または乗務後点呼を当該運転者が所属する営業所において対面で実施できない場合をいいます。
②車庫や営業所が離れている場合や早朝・深夜等において点呼執行者が営業所に出勤してない場合等は運行上やむを得ない場合には該当しません。
③対面で行うことが出来ない場合の点呼の実施方法⇒携帯電話、業務無線等により運転者と直接対話できるものでなければならず、電子メール、FAX等一方的な連絡方法は該当しません。また、電話その他の方法による点呼を運転中に行ってはなりません。
④所属営業所以外の営業所で乗務を開始・終了する場合⇒A営業所に所属する運転者がB営業所で乗務を開始または終了する場合には、より一層の安全を確保する観点から、A営業所の運行管理者との電話点呼の他、B営業所で運転者の酒気帯びの有無、疾病、疲労等の状況を可能な限り対面で確認するように指導する必要があります。
⑤点呼執行者の車庫への派遣⇒営業者と車庫が離れている場合には、必要に応じて運行管理者等を車庫へ派遣して点呼を行うことは可能です。
2)点呼を行う場所⇒点呼を行う場所について、決まった定義はありませんが、運転者の点呼がスムーズにいくような場所が行うことが必要です。
3)交替運転者への点呼⇒同乗する交替運転者に対しても対面で点呼を実施する必要があります。
4)補助者が行う点呼⇒運行管理者が行う点呼は、点呼を行うべき総回数の3分の1以上でなければなりません。
・例えば、運転者の健康状態に問題がある場合には、直ちに運行管理者に報告を行い、運行の可否について指示を仰ぐ必要があります。
5)他営業所点呼⇒2地点間を定時で運行するなど定型的な業務形態にある同一営業所内のGマーク営業所に所属する運転者に対し、同一事業者内の他のGマーク営業所の運行管理者が対面で行う点呼を言います。
①他営業所の運転者に対して点呼を行う営業所の運行管理者は点呼簿に記録するとともに、記録した内容を速やかに運転者が所属する営業所の運行管理者に通知し、通知を受けた営業所の運行管理者は、他営業所点呼実施者の名前、名称、通知の内容を点呼簿に記録し、双方の営業所において保存する。
②他営業所の点呼を受ける運転者の運行管理者は、適切な点呼が実施できるよう、あらかじめ点呼に必要な情報を他営業所運行管理者に伝達する。
③他営業所点呼を①②で実施した場合は、当該運転者が所属する営業所の補助者との「電話その他の方法」による点呼に変えることができる。
練習問題(○×問題)
1.営業所と離れた場所にある当該営業所の車庫から開始する運転者については、運行上やむを得ない場合に該当しないことから、電話による点呼を行うことはできない。
答えと解説: 〇 運行上やむを得ない場合には該当しないので、電話点呼は認められません。
2.荷主の都合により、運転者が営業所を早朝に出庫する場合の乗務前の点呼は、運行管理者が出勤していないため対面で実施できないので、電話による点呼を行ってもよい。
答えと解説: × 運行上やむを得ない場合には該当しないので、電話点呼は認められません。
3.点呼について、補助者にすべて一任しても構わない。
答えと解説: × すべて補助者が行うことは出来ません。
点呼に関する問題は毎回出題されるのでしっかり理解しましょう。
2.アルコール検知器
1.アルコール検知器の使用
1)不適切な対応例⇒アルコール検知器が故障により作動しなかったため、運転者からの前日の飲酒の有無についての報告と、呼気の臭さ、顔色で酒気を帯びていないと判断し乗務させた。
2)乗務後点検では、運転者からの報告と目視で酒気帯びいないと判断して、アルコール検知器による確認を行わない。
2.アルコール検知器の活用
1)酒気帯びの有無とは、道路交通法で定める呼気中のアルコール濃度1ℓ当たり0.15㎎であるか否かを問いません。つまり、アルコールが検知されるか否かで判断します。
2)アルコール検知器の備え付け、常時有効保持⇒営業所もしくは営業所の車庫に設置される必要があります。
3)運転者等が個人的に購入したアルコール検知器を使用して酒気帯びを確認することは認められません。
4)状況に応じたアルコール検知器の使用⇒電話などの方法で点呼する場合には、運転者に携帯型アルコール検知器を携行させ、測定結果を電話で報告させることにより行います。
練習問題(○×問題)
1.中間点呼の際も、酒気帯びの有無の確認についてはアルコール検知器で行う。
答えと解説: 〇 酒気帯びの有無の確認は、必ずアルコール検知器で行います。
2.点呼時に確認する「酒気帯び有無」は、道路交通法で定める呼気中のアルコール濃度1ℓ当たり0.15㎎以上であるか否かで判定する。
答えと解説: × アルコール濃度1ℓ当たり0.15mg以上であるか否かは問いません。
アルコール検知器に関する問題は、非常に出題が増えています、確実に理解しましょう。
3.IT点呼
1)IT点呼⇒「国土交通大臣が定めた機器」とは、営業所または車庫の設置型端末のカメラ、もしくは運転者が持つ携帯型端末のカメラによって、運行管理者が運転者の酒気帯びの状況に関する判定結果を営業所の設置型端末へ自動的に保存・記録するとともに当該測定結果を確認できるものをいいます。
2)IT点呼の実施は、1営業日にうち連続する16時間以内とする。
練習問題(○×問題)
1.IT点呼の実施は、1営業日のうち連続する18時間以内としなければならない。
答えと解説: × 16時間以内としなければなりません。
今回は、「点呼」「アルコール検知器」「IT点呼」の内容です、どれも出題が必ず出る大事な問題です、しっかり内容を理解して覚えましょう。
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