過去、物流会社43年、その後物流コンサル10年の経験があり、特に多くのトラック運送業に関わってきた豊富な経験があります。その経験に基づいての課題と解決策を提案します。
あるトラック運送業でよくある問題から、これからのトラック運送業が課題を解決する手段を選択し次のステップへ進めることを提案します。
その内容は、企業理念から採用、社員教育、人事制度、安全運行、品質トラブルなど、中小企業から中堅企業へと脱皮する指針となります。
今回は、トラックドライバー採用から面接までの課題を考えてみましょう。
トラックドライバーは採用活動をしているが集まらない、弱った。
まず、採用方法を考えてみましょう。
1.求人誌、ハローワークなどへ求人票を出します。
2.例えば、求人票に、ドライバー希望者にささる言葉を入れていますか、多くの求人票を見ると会社側の書きたい内容や会社のPRが書いてあります。
3.ドライバー希望者の求めている内容は、「就業時間」「休日情報」「給与面」「福利厚生施設」「資格支援制度」「不慣れな新人に対する教育プログラム」などを希望しています。
4.今の会社の規模からみても無理だと思わすに、3年先、5年先を見据えて順次制度を整えることが必要です。
5.高卒求人にも積極的に行動し、高校訪問を繰り返して先生と懇意になりましょう。
6.SNS活用を考えましょう、今の若い人の情報収集は「SNS」から集めています、積極的に若い人の採用に切り替える必要があります。
6.SNSで会社説明会開催をPRし、定期的に会社訪問を促しましょう、ハローワークでも会社説明会を実施している所があります、積極的にPRしましょう。
採用から面接を考えましょう。
1.面接には複数の面接者で面談を行ってください、多くの運送会社は「手があいている管理者」で面接をしています。また、その結果も会社で共有しません。
2.面接には、「面接に必要な情報を整理した」シートが必要です、口頭で簡単に済ませる運送会社がありますが、まずその姿勢からダメです。「不採用」にした理由が大事です。
3.いますぐ人が必要だから、誰でもいいから採用することもありますが、自社に必要な人材かを確認し採用を決定しましょう。
4.面接者同士で、面接後会議を開いて意見交換をして「採用」「不採用」の決定会議で採用のレベルを上げる方法を取ってください。
実際、採用になれば、初任者研修、横乗り研修の際に、制度仕組みを構築して実施してください。
1.採用後、研修&教育には、その専門化を養成してください、多くの運送会社ではこの点がおざなりです。
2.管理者で、時間があるから研修しておいてでは会社のレベルは上がりません、数名の教育担当を育成しましょう。
3.横乗り指導員も管理者の中から養成し、教えることにパワーを投入してください、これも多くの運送会社で指導がしっかりできないままでスタートすると先々トラブルの基になります。
4.研修記録は残して、教育担当管理者間で共有し、よりよい内容にレベルアップを繰り返します。
5.入社して研修教育の少ない会社はその当事者にとって長く勤めたいと思うのでしょうか、思わないです。
入社後、2~3年後、5年後の研修を繰り返しましょう。
1.入社後は研修をしますが、トラック運送業の弱い点は、研修教育は最初だけで、あとはドライバーだから走っていればいいとの考え方があります。
2.運送業の管理者は、ドライバー上がりの人が多く、管理者になってから研修教育を受けてもすで高齢で頭は固く柔軟性がありません。
3.年齢を重ねるごとに研修教育をすることで、その中から選抜して役職者に上がる仕組みが大事です、誰でもが学ぶことが好きであり、学びたいものです。
4.資格を取得する会社の制度も必要です、「運行管理者」「リフト免許」「衛生管理者」「大型免許」などを希望者には受講する制度を構築しましょう。
トラック運送業は、今までは受け身でしたが、これからは荷主と同じ立場で交渉し、必要な単価アップは要求し、トラック運送業のレベルアップを図りましょう。
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