中小のトラック運送会社が収益向上につながる改善項目を考えました。

1.過去、物流会社43年勤務、トラック運送業コンサルの10年を経過した経験から、トラック運送業のこれからを考えました。

2.わが社の理想は、「こうありたい」「こんなことになればいい」のイメージを高めて、5年先、10年先を見据えて活動する参考にしてください。

トラック運送業は、国内物流を支える基幹産業を担っています、トラック運送業の活動は、国内経済の発展に極めて重要な位置付けです。

一方で、トラック運送業は事業者の増加と競争激化により、運賃の低下傾向が続いていて、収益が向上せず、また、燃料、環境コストの増があり、更に、荷主からの物流コストの削減要請、多頻度少量輸送など、きめ細かサービスが当然のように要求されています。

しかし、この厳しい環境下でも、自社の特長、強みを活かして事業を伸ばし、顧客の評価を得て成長、成果をあげている中小トラック運送会社が存在するのも事実です。

今、成果をあげているトラック運送会社も、実際は試行錯誤を繰り返し、失敗も重ねて、経験やノウハウを蓄積して事業を成功させており、自社において独自の発想をもとに努力を重ねる覚悟が必要です。

これまでのトラック運送業の常識や自社の業態、事業内容にとらわれず、様々なことに興味を持って新たな事業、取組みに挑戦し、試行錯誤を繰り返し成功するまで挑戦し継続的な経営姿勢を持ち続けること。

トラック運送業の実輸送で収益を高めることで収益力を持って、さらに荷主業務への進出をして仕分け、流通加工、保管、在庫管理などの物流施設で事業を展開し、「物流現場力」の強化を図ることが成功させるうえでのポイントとなります。

また、傭車や下請けなどの受動的な仕事ではなく、自ら新たな荷主を積極的に開拓し、業務を獲得、拡大し、創意工夫な営業活動の取組みをもつ事業展開が求められます。

具体的にどう取り組むべきでしょう?

実輸送の付加価値を高め、競争力、採算性を向上させる取り組みが必要。運賃の値下げにより競争力を高めて、生き残りを図っても、「結局、自分の首を絞める」こととなり、将来展望につながらない。足元のサービスを見直し、競争力を高める取組みが必要です。

川上(荷主)への進出と合理化への取組み。一般的に3Plと言われ、単なる運送サービスにとどまらす、顧客と運送事業者双方によっての合理化、効率化につながる取組みや提案など、運送事業者から提案することが大事です。

その為には、「人材の確保と育成」がポイントになります。ドライバーを単なる運転者や作業者とするのではなく、実輸送部分での付加価値を高め、業務獲得の営業マンとしての役割を持って、優秀なドライバーを育てることが大事であり、「人材育成」を最優先に取組みことが効率化と業務改善につながります。

他社との差別化では、「安全運行事故ゼロ」「品質トラブルゼロ」が他社との明確な差を作り上げ、顧客先からの信頼を得ることが必要です、その為にも「今いる社員のレベルアップ」が必要です。社員にも「2:6:2」の原則があります、まず「2:6」の社員の教育が最優先です。

同業他社とのアライアンス(業務提携)を進め、自社にはない強み、得意分野を持つ事業者との提携により、自社の弱みを強化する方策も必要です。

優良顧客(荷主)の獲得と選別で、荷主から選ばれるのではなく、運送事業者から優良な顧客を選別し、採算性の低い分野には手を出さないこと、その為には、スポットから定期便の獲得を目指し、事業者側が高い品質レベルを維持できることが大事です。

今の運送会社の実態の問題は、毎日「紙」「電話」「FAX」のやり取りが主流です、これでは勝負は目に見えています、情報システム(配車、車両管理、運転者管理など)やSNSを活用することで、物流、運賃、コストの可視化で分かれ道になります、積極的なシステム化を図ってください。

課題はたくさんありますが、日々の問題解決を繰り返し、社員のレベルアップをする運送会社で先の展望が開けます。「こうありたい」「こうなりたい」を常にイメージして「厳しい環境」を乗り越えることを期待しております。

人材育成は、ドライバー採用でも最初から営業マンとしての教育と経営幹部候補生として育成を行い、段階ごとの教育システムを構築し、早急に社員教育を実施することです。

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

takumi-keieiのアバター takumi-keiei 物流コンサル

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次