日常問題はどこの会社でもありますが、その解決手法についての基礎を学ぶ必要があると思います。
また、社員全体でそれを実践で何回も使い身に着けることが大事です。
そのことが「社員教育」に繋がり、会社の底上げが図れます。
目次
問題とは何か?
1)問題とはあるべき基準(求めている水準)と実際(現状)の乖離を言います。
2)問題意識は、人と組織によって異なります。
3)目的は、社員間&組織で問題意識を共有化することです。
4)大きな問題とは、理想と現実の差異が大きい状態で、反対に小さい問題とは、差異が小さい状態です。
5)重大な問題とは、放置できない深刻な問題で、ギャップを埋めることが難しい問題です。
6)簡単な問題とは、今すぐ解決しなくても支障がなく、優先順位として低い問題です。
7)問題の持ち方や感じ方は人や組織によって異なります。
同じ現象でもある人は「うまくいっている、問題はない」と思い、
ある人は「ルール通りやっていない、もっとよいやり方がありそうだ」等様々です。
会社の現場では、問題を整理し、分析することで問題意識を社員間で共通認識することが、改善の第一歩です。
問題の「重要性」・「緊急性」について
1)「問題の重要性」は、責任権限の中で、どの程度重要なのか、どう対応組織の意思決定を図るのか。
①組織では、「責任権限」が決められています。
②個人的にこれが重要と考えても、その解決の為には「経営資源」「ヒト」
「モノ 「カネ」「情報」「時間」が必要でそれは役職によって決められています。
2)「問題の緊急性」は、限られた時間の中で、どう対応し意思決定を図るのかが重要です。
問題を構造化する
1)具体的な問題の列挙:まず、何が問題なのでしょうか。
「現象として起こっている」「これから起こることが想定される」等を共通認識することが第一歩です。
2)深層原因の究明:次に、なぜそのような問題が起きるのか、その原因を考えましょう。 「直接的な原因」「間接的な原因」を列挙しましょう。
3)「このままでは」の結果の予測:具体的な問題点を、そのまま放置するとどのような結果がなるか考えましょう。
4)あるべき姿の明確化:本来どうあるべきか、理想的な状態を考えて、それを明文化しましょう。
5)解決手段の設定:こうすれば解決できる方法、手段を決めます。
問題を「3つ」のタイプにわける
1)発生型問題は、誰でもが問題と感じる顕在化している問題。
現在今まさに起こっている問題で、「故障している」「不具合が発生している」等。
2)設定型問題は、基本レベルを引き上げることで認識される問題、現在は認知できる問題は起こっていないが、高い基準を設定することで認識される問題です。
3)将来型問題は、時間の経過とともに問題となる潜在的な問題、このまま放置すれば問題が必ず認知されることが予測される。
問題をなぜ整理するのか
【問題は悪いもの、問題は解決しなければならない】と考えがちですが、すぐに問題解決手法を使うのではなく、まず問題を整理すること。問題の認識は、「見方」「立場」によって異なります。その為に問題を正しく把握するために、「問題の整理」が大事です。
1)「問題の整理」とは、取り組むべき問題を「特定」し「発見」すること。
2)「特定」とは、問題認識を同じくして、取り組むべき問題を定めること。
3)因果関係を明らかにすると新たに取り組むべき真因も発見できる。
4)「真因」とは、
「真因 1」事実上の問題:資金がない。設備がない。人材が不足している。 「真因 2」マネージメントの問題:仕組みがない。制度が整っていない。
業務プロセスが非効率
「真因 3」 オペレーションの問題:壊れている。作業が正しくない。
間違えてしまった等。
5)それがなぜ起きるのか。
現象的な問題を「なぜ」「なぜ」「なぜ」と掘り下げてその真因を追求する。
そのために必ず「問題の整理」が重要です。
問題をなぜ分析するのか
1)「分析」するとは、「細かく分けて見ること」、全体をいくつかの要素に細分化し、それを新たな視点で組み直すことで、全体をただ眺めていては見えない事柄をあぶりだす。
2)「定量的」に考えること。その事柄の相対的な大きさが明らかになり、
全体における位置付け、意味が明確になる。
3)「仮説検証」⇒「説得」⇒「意思決定」のプロセスで詳細に分ける。
問題解決は、「PDCA」のサイクルを回すことで、そのことは問題解決を行うことと同じです。「整理、分析」のプロセスは「広げる」「絞る」ことです。数値化し、時系列にグラフ化し、スケジュール化することで「見える化」を図りましょう。
物流会社の経験で、過去には「QCサークル」活動で色々な「問題解決手法」を使って、現場の問題点を改善することの繰り返しを多く経験しています。また合わせて「社員教育」にも力を入れ、「階層別社員教育」等、異なる運送会社での経験も豊富にあります。
コメント