1.ヒューマンエラーは人間がする意味で、ゼロにすることは難しいことです。
2.しかし、1年に1回のエラーを3年に1回又は5年に1回にすることは可能です。
3.トラック運送業に多い、「追突」で考えて見ましょう。
4.事故が起きると、短絡的に「気をつける」「油断するな」「しっかりしろ」だけでいいのでしょうか。
5.繰り返し起きるのは、何かポイントが違うのではないでしょうか?
目次
人がすることのヒューマンエラーはなくならない
しかし、エラーの発生頻度を減らすことはできます
ヒューマンエラーへの誤解
- 「エラーを起こすのは、当事者のやる気の問題だ・・・・・・・・・・」
- 「エラーを起こすのは、管理者の教育が 悪いからだ・・・・・・・・・」
- 「エラーを起こすのは、運が悪かったからだ・・・・・・・・・・・・」
- 主な要因
能力不足:無知・未経験・不慣れ
慣れ:熟練・単純動作を原因とする危険軽視
不注意:うっかりミス
情報伝達の不徹底:指示のあいまいさ・不明確さ
時間の制約:作業(運転)時間がタイト
省力行動本能:同じ結果を少しでも楽にして終わらせたい
疲労:疲労による注意力の低下 - ヒューマンエラーへの対策
「しっかりやれ」「注意しろ」だけでは,ヒューマンエラーはなくなりません。
ミスをさせない観点に加えて「どんな人でもミスは必ず起こす観点で対策を考えることが重要です。
運行や作業の正確性を向上させること、ミスを早期発見できること、両方の観点からしくみを構築する。
トラックを運転している限り、必ず追突は起きます
発生原因
- ワースト 1「危険軽視」このくらいの車間距離(速度)なら大丈夫と軽視し、自分はプロだ。
- ワースト 2「不注意」安全不確認、一時停止、睡眠不足、体調不良等。
- ワースト 3「近道、省略は行動本能」十分な確保をせずに見切り発車(行動)、無理な割込み.
- ワースト 4「高齢者の心身機能低下」バランス感覚の低下、とっさの判断。
では、どうするのですか?
その理由
- まず、追突は起きる前提で考えます
- 追突を起こすと、事故原因として、「うっかりしてました」「前をよく見ていなかった」「止まると思わなかった」
- 事故報告書には、人にかかわる言い訳ばかりで根本の改善には結びつきません
では、何が必要ですか
具体例
- ハインリッヒの法則:1件の重大事故の背景には29件の軽症事故があり、その下には300件のヒヤリハットがあります
- 人は必ずミスをする前提で考える、不注意は自然現象です
- 人ではなく、ハード面(物理的)から対策を考える必要があります
ハード面とは
追突事故要因と対策
追突事故のメカニズム:わき見、注意力の低下、発見の遅れ+遅れをカバーできない車間距離=追突事故
追突事故防止の取組みポイント⇒事故回避できるのは「車間距離」だけ。
対策案とまとめ
①「公」の公道を走る限り、他の人の行動を推し量ることはできません
②「追突」を起こす前提で考えると、一番大なことは「車間距離」しかありません
③あっと思った時に「車間距離」を十分に取っていれば、追突までにブレーキが掛けられます
④ベテランの運転者さんに聞くと、追突には車間距離しか方法はないと言います
⑤車間距離を維持してする方向で周知してみてはいかがですか
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