職場の空気中には、多かれ少なかれ土石・鉱物などの粉じんが存在しています。
粉じんによる疾病について、じん肺法、労働安全衛生法、粉じん防止規則等に基づき予防対策が講じられています。
その新規所見者は年々減少してきていますが、近年下げ止まりの傾向にありますが、製造業、建設業、鉱業等幅広い業種で発生しています。
じん肺は、粉じんを吸入したことにより、肺に繊維性の変化が起きる病気で、現代の医学ではこの病変を回復させる有効な治療の方策はない状況にあります。
疾病と健康管理、粉じんの発生防止、呼吸用保護具の使用方法、作業場の換気方法について、特別の教育を実施すべきことが規定されています。
トラック運送業とは別個の安全衛生上の教育、研修もしています。
目次
粉じんの知識
粉じんの体に及ぼす影響
粉じんによる障害の防止
保護具
粉じんの知識
- 粉じんとは、個体の粒子状物質、溶接作業の際に発生するヒューム(煙:金属が溶けて蒸気となり、それが空気中に粒子状になったもの)を含む。
- 化学組成による分類 ①無機粉じん(鉱物) ②有機粉じん(動・植物性粉じん・有機物)
- 水に溶けない(不溶性)、水に溶けにくい(微溶性)がある。
- 作業場では、生産工程によって1種類の粉じんだけでなく、数種類の粉じんが同時に発散していることがある。
- 粉のように細かく気体中に浮遊する塵(ちり)状の個体の粒子。
- 「特徴」 ①空気より軽い ②肺胞に到着する ③分解されない
粉じんの体に及ぼす影響
- 無機粉じん=じん肺を起こす。
- 粉じんによる健康障害の程度は、ばく露量に影響されます、ばく露量=ばく露濃度×暴露時間です。
- じん肺=呼吸によって体の中に入ってきます、比較的大きなものは、鼻道や鼻毛で取り除かれます。
- 非常に細かな粉じんは肺の一番奥にある小さな(肺胞)まで入ってきます、主に2ミクロン前後のものは繊維増殖性変化が起こり「じん肺」んびなります。
粉じんによる障害の防止
- 粉じんの発生を抑える方法は、床面や対象物への散水です。
- 発生した粉じんを取り除く方法は、局所排気装置、全体換気装置などがあります。
保護具
- 粉じん作業では、防じんマスク又は送気マスクを使用します。
- 送気マスクには、ホースマスク、エアラインマスクなどがあります。
関係法令
- 法令の規則として、①じん肺法=健康診断、管理区分の決定、事後処置が決められています。
- 粉じん障害防止規則として、①設備②設備の性能③管理④測定⑤保護具などが定められtいます。
- じん肺は初期の段階では、ほとんど自覚症状がありません。進んでくると、息切れがしたりします。
- 昔、「よろけ」「へっぺ」「よいよい」等と呼ばれ恐れられていました。
- じん肺法で決まられたことを、事業者・作業者も守り、じん肺患者が今以上に減るよう努めましょう。
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